ライアー天使の曲
ライアーのための楽譜がない、とよく言っていますが、
これは私たちが一般的によく聞く曲のために書かれたライアーの
楽譜がないという意味で、ライアーのために作られた曲というのは
たくさんあるにはあるのです。ただ、あまり普通には知られていない
ものがほとんどです。
ライアーは日本では「千と千尋の神隠し」のおかげで、一般の
人も知るようになりましたが、他の国ではほとんど知られていません。
今もシュタイナー学校などの中でのみ静かに奏でられているだけ
です。そういう所で弾かれているライアーのための曲はたくさん
あります。
私も過去にも何度か書きましたアロイス・キュンストラー(1905-1991)。
この方は生涯をヴァルドルフ教育や治療教育に捧げました。
シュタイナー学校の音楽教師として、たくさんの歌や器楽曲を作曲し、
それらは朝の挨拶、授業、祝祭などの場で奏でられました。
他にもリンデンベルグ、ヴォルガング・フリーベなどの作曲家が
ライアーのための曲をたくさん作っています。
6月3日の天使コンサートではこういう作曲家の天使の曲を弾きます。
シュタイナー学校では祝祭の時にライアーで天使の曲を奏でるのです。
私たちが「天使の曲」と聞くと「ふわふわ」とか「キラキラ」とか想像する
かもしれませんが、シュタイナー系天使の曲は「おごそか」な感じです。
きっとシュタイナー学校では天使は威厳がある落ち着いた存在と認識
されているのでは、と思います。そしてとても美しい響きが残ります。
キュンストラーや他のシュタイナー系作曲家の曲は1人で弾くものは
ほとんどありません。2台以上のライアーで響きを重ねるものばかり
です。シュタイナーの水彩画でにじみ絵ってありますが、あんなイメージ
です。娘がシュタイナー系幼稚園だったので、私もやったことあります
が、ゆっくりと混ざっていく色を見つめていると、気持ちが落ち着いて
来ました。本当、ライアーは音のにじみ絵みたいです
特にキュンストラーの曲は混ざり合う響きが絶妙です
こういう曲を少しづつでも弾いて、ご紹介していきたいのです。
なかなか世の中で流れることもないシュタイナー学校で大切に
奏でられている曲たちです
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